WRO2019ハンガリー国際大会リポート(5)オープン2日目

オープン競技2日目。いよいよ今日から、審判によるプレゼンテーション審査がスタートします。なお、昨年まで2日間で計3回だった審査を、4回に変更すると発表がありました。より、公平で多様な観点からの評価を目指す、とのことです。

そして、 いよいよ競技スタート!初日の今日は、午前1回、午後2回の計3回の審査です。1回目の競技は、緊張もありましたが、持ち前の笑顔と対応力でなんとか乗り切りました!

競技と競技の間は、絶え間なくやってくる様々な国の人々にアイデアを披露!質問や提案が飛び交いますが、お菓子やバッジを交換して交流も深まります。

特に保護者の方にご用意頂いた、「AR+オリジナルチョコレート」と「ありがとうキャンディー」が大人気でした。

午後の競技に備え、食堂でランチタイム。連日の鶏肉料理も美味しく頂きます!

2回目の競技。1回目と比べると余裕が出たのか声もしっかり出て、審査員の反応も上々。

質疑応答も笑顔で対応でき、手応えありという内容でした!

そして、本日最後となる3回目の競技。2回目の成功もあり、自信を高めて臨みましたが、やはり国際大会は甘くありません。 質疑応答でやや痛いところを突かれたり、隣のブースが直前に共有電源を落とし停電するなど、苦戦しつつも、明日へつながる学びの多い内容となりました。

大観衆の中でのプレゼンテーションと慣れない英語での質疑応答で疲れもピークですが、 泣いても笑っても明日は最終日。 悔いのないよう、自分たちの力を出し切ってくれることを祈るばかりです。

WRO2019ハンガリー国際大会リポート(4)レギュラー2日目

旅の3日目は競技本番の初日です。昨日と同じように会場入りした後は、初めにサプライズルールの発表がありました。この時、5分間だけコーチが選手と接触できる時間があります。会場ではルール説明や会話などは基本的に英語で行われるため、選手に通訳をするための時間です。

初日の内容は、調整時間が60分で1回目の走行、45分で2回目の走行、45分で3回目の走行という流れで本番走行が進んでいきます。調整時間が短いこともあってかサプライズルール自体はそれほど難しい内容ではありませんでした。(黒いオブジェクトを1つ本来とは別の場所に置く)

まずは今日のコンディションに合わせて基本動作の微調整をしサプライズに挑む作戦でしたが、その基本動作が全く定まりません。1つのコースには8チームがいますので、調整走行の時間もなかなか回ってきません。全く点数をとれない状態で調整時間は過ぎていき、1回目の競技は0点で終了。どんなに調子が悪くてもここまでの状態は未経験です。

2回目の調整時間もまったく状態が変わらないまま結局本番も0点の結果に。 後で聞いたことですが、本体の調子がおかしくなり交換した後に、カラーセンサーのキャリブレーション(反射光の調整)をミスってしまっていたとのことでした。初めての国際大会での緊張、他国の選手から受けるプレッシャー、過ぎていく時間のあせり、旅の疲れ、様々な要因が重なって単純なミスを起こしてしまいます。

3回目の調整時間でようやく本来の動きを取り戻し、時間ぎりぎりでなんとか満点をとれそうなぐらいまで調整できました。ここで悪くともサプライズ抜きの満点をとっておかないと、上位入賞を目指すことは不可能になってしまいます。不安を残したままでの最後の本番走行。タイムはベストではなかったですが、なんとかサプライズ無しの満点の200点を獲得し、初日は18位の順位でフィニッシュとなりました。(サプライズ込みでは205点が満点)

ここまで来て自分達の実力を出せないまま終わることほどつらいことはありませんが、なんとか明日へとつなぐことができました。選手同士でお互いの健闘をたたえ合ったり、それを見守るコーチの間でもお互いのチームについて話をしたりする雰囲気にもなり、ようやく国際大会を心から楽しめるようになってきました。

実は3回目の競技までの合間に1時間ほど空き時間があったので、私も気分転換にオープン競技や同じ会場に出ているブースを見て回ったりしていました。国内でもレゴのイベントでよくある白いブロックのみを使って組み立てをできるブースがあったので、久しぶりにちょっと組み立てを楽しんだりしていました。

実際コーチにできることは多くありません。こちらが不安な表情ばかりを浮かべていたら彼らも不安になってしまいます。大丈夫、できるという意思を伝えられるよう、笑顔とジェスチャーで見守るだけです。そしてベストの状態でチャレンジできるように、体調面や精神面を整えてあげることです。そのためにはまずコーチ自身が彼らをサポートできる状態でなければなりません。

審判や各国とのコーチ、イベントブースでの会話は全て英語です。私も英語は得意ではありませんが、ちょっと話せる程度の会話をしてコミュニケーションをとることだけでも交流をできる楽しさがあります。今回それを改めて痛感し、もっと英語を話せるようになっておこうと思いましたし、選手も英語を話せないと、審判からの説明を正しく聞いたり、疑問に感じることはきっちり主張したり、選手同士でも会話ができればもっとWROを楽しめるはずです。

この日の夜にはフレンドシップ・ナイトが行われました。会場に設置された様々なアトラクションを行い、ランダムに割り振られてたチームにごとに得点を競います。聞くと、このような フレンドシップ・ナイト の形式は初めてではないかと言うことです。こういった場面でも初めて会う選手同士で会話が弾めばより楽しめるはずです。WRO国際大会はロボット競技だけではなく、世界に出て活動することの大切さと、今後の彼らが必ず必要になるスキルを磨くことができる貴重な場でもありました。

もし3回目の競技もミスっていたら、 フレンドシップ・ナイト は全く楽しめなかったところでした・・・

明日はいよいよ競技最終日です。

WRO2019ハンガリー国際大会リポート(3)オープン初日

WRO2019ハンガリー国際大会レポート。今回は、特にオープン競技の様子を中心に、千里中央の延命寺がお届けします。

オープンカテゴリーとは、与えられたテーマを研究し、テーマに沿ったロボットを自由に作成し、審査員の前でプレゼンテーションする競技です。今年のテーマはSmart Cities。今回千里中央から出場したAR+の2人は、その中でも「宅配業界の問題解決」に課題設定し、解決策として路線バスを活用したスマートデリバリーシステムを提案します。

国際大会に事前提出した動画

今日から3日間かけて、競技が行われます。こちらは、会場で配布された大会3日間のスケジュール表です。 初日の今日は、レギュラーが練習と調整、ロボットの解体、オープンはブースの設営と一般公開を行います。1日の最後に、開会セレモニーが予定されています。

レギュラー、オープン、フットボール、ARCの4つのカテゴリーが併行で進行。

大会発表によると、今シーズンは約73の国と地域で、約29,000チーム80,000名がWROに挑戦し、423チームが国際大会に選抜され、ハンガリーに集結したそうです。どんなすごいロボットが現れるのか、とても楽しみです。

選手村であるWRO Villageから競技が行われるOlympic Sport Parkまでは約10分かけてシャトルバスにて移動しました。一番早い便で乗り込みましたが、すでに会場前は大行列。開場までまだしばらく時間があったため、各国のチームが代わる代わる入口の前で記念撮影などをしながら待ちました。

オープン競技の初日は、まずブースの設営と一般公開です。午前中にブースを完成させて、午後から一般の来場者向けにプレゼンテーションを重ねて、本番に備える予定でしたが、日本から解体して運搬し再構築したロボットが思った以上に動かず、調整に時間を取られてしまいました。

そして夜は開会式。 初出場ということもあってか、『AR+』が日本選手団の旗手を務めさせて頂きました!

さあ、いよいよ明日からはプレゼンテーション審査が始まります。

WRO2019ハンガリー国際大会リポート(2)レギュラー初日

旅の2日目はいよいよ競技会場入りをしますが、まだ本番ではなく調整・練習日です。今回からのレギュラーカテゴリの内容は若田がお届けします。

まずは、宿舎からバスで会場まで移動します。着いたときにはすでにたくさんのチームが並んでいました。ちょうど前に沖縄から来ている小学生エキスパートのチームがいたので、いろいろお話しをしました。お互いはじめて世界に出るチームで分からないことだらけで不安でしたが、国内大会のこと、準備のことなど話をしているうちに緊張も解けてきました。

会場はレギュラー、オープン、フットボール&ARCの3つの会場に分かれています。 入場すると競技場ではいきなり選手とは別々になります。今日は本番走行はないのでとにかくいろいろな経験をしておいてほしいところ。

組立、調整が始まるまでは時間があるので、その間にオープン競技の会場やフットボール会場も見に行きました。フットボール競技も各国のロボットを見ていろいろ研究しようと思っていたのですが、コートが客席からやや離れていて、細かいロボットの作りなどが見られなかったのが残念です。双眼鏡必須でした。

そうこうしている間に、レギュラーカテゴリーの組立と調整が始まりました。スケジュール的にはいったん調整したあと再度バラシてランチ。その後、再び組立をして調整、実戦形式での練習試合となります。夜の間は、ロボットは 組み立てたまま 会場に置いて帰ります。(その他の機材は宿舎に持って帰れます)

ですので国内大会では組立のスピードが重要になりますが、今回の場合はそこまでではないかなという印象。もちろん早いに越したことはありませんが。

会場はLED照明が非常に明るく、環境的には悪くない感じ。ただあまりに光が強かったためか途中から少し弱めに調整されていました。午後にあったコーチミーティングでも、審判に照明やコートの素材について意見しているコーチもいました。

世界各国のロボットは、実際に見てみるまでは、YouTubeにアップされているようなすごいものばかりだと思っていましたが、そういったロボット以外にも国内大会で見かけるようなものもあって、各チーム様々なロボットで参加してきていました。

会場が広すぎて特に奥のほうは肉眼ではまったく見えません。各コースに設置されたカメラでWEB視聴はできるようになっていましたが、コーチにとっても選手の様子がしっかり伺えないのはつらいところ。幸い私達は手前のコートですぐぞばで見ることができました。

国によるレベルの違いももちろんありますが、それぞれ特徴があって、走行しているのを見ているだけでも非常に参考になります。
はじめは調整がうまくいっていなくても、試走を重ねる度に確実に仕上がっていく様子はさすが各国の代表、選手のレベルの高さを感じました。

午後の練習試合ではこれまでにあまりでないミスもあり18位でしたが(最終順位には影響なし)、ある程度明日の本番への手応えを感じて終えることができました。他にも本体の調子が悪くなり交換をしたりと、ミスや不具合がこの日に出てくれたのは明日以降のことを考えると幸いです。

また、この日は夜に開会式が行われました。徐々に本番への緊張感と共に、やってやろうという気持ちも盛り上がってきました。宿舎では今日ミスがあった箇所のプログラム修正を行い、バッテリーの充電など準備をし明日に備え、へとへとになっていたためすぐに就寝しました。

いよいよ競技本番がはじまります。

大阪から応援中!WRO2019ハンガリー国際大会

WRO2019ハンガリー国際大会へ出場のため、現在、プログラボから2チームがハンガリーを訪れています。(前のブログでのレポートもご覧ください。)

プログラボの各教室では、ポスターを掲示したり、子供たちにその話をしたりして雰囲気を盛り上げていますが・・・ある生徒さんが、「大会の行われるハンガリーってどこ?」「ジェールって町で行われるの?」と先生に質問してくれました。

そして、インターネットで調べて地図を確認したり、ハンガリーの国旗をレゴで作って見せてくれたり・・・

これも応援の1つの形だと思います!

頑張れ!『ロボットTKTチーム』、頑張れ!『チームAR+』

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