WRO2019ハンガリー国際大会リポート(3)オープン初日

WRO2019ハンガリー国際大会レポート。今回は、特にオープン競技の様子を中心に、千里中央の延命寺がお届けします。

オープンカテゴリーとは、与えられたテーマを研究し、テーマに沿ったロボットを自由に作成し、審査員の前でプレゼンテーションする競技です。今年のテーマはSmart Cities。今回千里中央から出場したAR+の2人は、その中でも「宅配業界の問題解決」に課題設定し、解決策として路線バスを活用したスマートデリバリーシステムを提案します。

国際大会に事前提出した動画

今日から3日間かけて、競技が行われます。こちらは、会場で配布された大会3日間のスケジュール表です。 初日の今日は、レギュラーが練習と調整、ロボットの解体、オープンはブースの設営と一般公開を行います。1日の最後に、開会セレモニーが予定されています。

レギュラー、オープン、フットボール、ARCの4つのカテゴリーが併行で進行。

大会発表によると、今シーズンは約73の国と地域で、約29,000チーム80,000名がWROに挑戦し、423チームが国際大会に選抜され、ハンガリーに集結したそうです。どんなすごいロボットが現れるのか、とても楽しみです。

選手村であるWRO Villageから競技が行われるOlympic Sport Parkまでは約10分かけてシャトルバスにて移動しました。一番早い便で乗り込みましたが、すでに会場前は大行列。開場までまだしばらく時間があったため、各国のチームが代わる代わる入口の前で記念撮影などをしながら待ちました。

オープン競技の初日は、まずブースの設営と一般公開です。午前中にブースを完成させて、午後から一般の来場者向けにプレゼンテーションを重ねて、本番に備える予定でしたが、日本から解体して運搬し再構築したロボットが思った以上に動かず、調整に時間を取られてしまいました。

そして夜は開会式。 初出場ということもあってか、『AR+』が日本選手団の旗手を務めさせて頂きました!

さあ、いよいよ明日からはプレゼンテーション審査が始まります。

WRO2019ハンガリー国際大会リポート(2)レギュラー初日

旅の2日目はいよいよ競技会場入りをしますが、まだ本番ではなく調整・練習日です。今回からのレギュラーカテゴリの内容は若田がお届けします。

まずは、宿舎からバスで会場まで移動します。着いたときにはすでにたくさんのチームが並んでいました。ちょうど前に沖縄から来ている小学生エキスパートのチームがいたので、いろいろお話しをしました。お互いはじめて世界に出るチームで分からないことだらけで不安でしたが、国内大会のこと、準備のことなど話をしているうちに緊張も解けてきました。

会場はレギュラー、オープン、フットボール&ARCの3つの会場に分かれています。 入場すると競技場ではいきなり選手とは別々になります。今日は本番走行はないのでとにかくいろいろな経験をしておいてほしいところ。

組立、調整が始まるまでは時間があるので、その間にオープン競技の会場やフットボール会場も見に行きました。フットボール競技も各国のロボットを見ていろいろ研究しようと思っていたのですが、コートが客席からやや離れていて、細かいロボットの作りなどが見られなかったのが残念です。双眼鏡必須でした。

そうこうしている間に、レギュラーカテゴリーの組立と調整が始まりました。スケジュール的にはいったん調整したあと再度バラシてランチ。その後、再び組立をして調整、実戦形式での練習試合となります。夜の間は、ロボットは 組み立てたまま 会場に置いて帰ります。(その他の機材は宿舎に持って帰れます)

ですので国内大会では組立のスピードが重要になりますが、今回の場合はそこまでではないかなという印象。もちろん早いに越したことはありませんが。

会場はLED照明が非常に明るく、環境的には悪くない感じ。ただあまりに光が強かったためか途中から少し弱めに調整されていました。午後にあったコーチミーティングでも、審判に照明やコートの素材について意見しているコーチもいました。

世界各国のロボットは、実際に見てみるまでは、YouTubeにアップされているようなすごいものばかりだと思っていましたが、そういったロボット以外にも国内大会で見かけるようなものもあって、各チーム様々なロボットで参加してきていました。

会場が広すぎて特に奥のほうは肉眼ではまったく見えません。各コースに設置されたカメラでWEB視聴はできるようになっていましたが、コーチにとっても選手の様子がしっかり伺えないのはつらいところ。幸い私達は手前のコートですぐぞばで見ることができました。

国によるレベルの違いももちろんありますが、それぞれ特徴があって、走行しているのを見ているだけでも非常に参考になります。
はじめは調整がうまくいっていなくても、試走を重ねる度に確実に仕上がっていく様子はさすが各国の代表、選手のレベルの高さを感じました。

午後の練習試合ではこれまでにあまりでないミスもあり18位でしたが(最終順位には影響なし)、ある程度明日の本番への手応えを感じて終えることができました。他にも本体の調子が悪くなり交換をしたりと、ミスや不具合がこの日に出てくれたのは明日以降のことを考えると幸いです。

また、この日は夜に開会式が行われました。徐々に本番への緊張感と共に、やってやろうという気持ちも盛り上がってきました。宿舎では今日ミスがあった箇所のプログラム修正を行い、バッテリーの充電など準備をし明日に備え、へとへとになっていたためすぐに就寝しました。

いよいよ競技本番がはじまります。

WRO2019ハンガリー国際大会リポート(1)

WRO2019ハンガリー国際大会に、プログラボ夙川からは中学生エキスパートで、プログラボ千里中央からはオープンカテゴリーで、それぞれ出場することになりました。 記録として、また今後の資料として、現地からブログを更新したいと思います。

初日の様子は夙川の若田がお届けします。

そもそもハンガリーへ行くためには、羽田からオーストリアのウィーンまでのフライトとなります。ANAで夜中の2時ぐらいに出発する1便しかないため、
・伊丹空港に19時ごろ集合
・20:20の便で羽田に
・羽田からは1:55の便でウィーンに出発
こんなスケジュール。どうしても待ち時間が多くなりますが、まだまだ国内だし余裕よゆう。

ウィーンまでは飛行機で12時間かかります。私もですが、子ども達もぐっすりと寝ることはできなかったため、到着時点ですでにちょっとお疲れですが、テンションは上がり気味。
空港に到着した後の移動で、バスの添乗員さんから「実はまだウィーンではありません」と聞いたときは、東京じゃないのに東京ディズ…のあれかっ、とか思いつつ、バスから見える街並みを堪能。

初日は競技に関することは何もなく、 ウィーン でちょっとした観光をしながらからハンガリーの宿舎へと移動します。 まだまだ観光モード。天気もよく思っていたよりも寒くなかったのが幸い。途中、中国のWRO選手団に遭遇して軽くあいさつをするなど。

ハンガリーの宿舎へ向けてのバスでは爆睡していたため、どれぐらいの時間がたったのか分からないぐらいですが、ようやく会場となるハンガリーのジェールに到着。宿舎となるのは大学寮のような施設です。国際大会の国によって宿泊施設の内容は変わると思いますが、世界の国々から大勢の選手団を受け入れるとなると、それこそ本当のオリンピックのように大規模な選手村のような施設が必要になるんだなと実感。

施設では選手、保護者、コーチの全員が管理されていて、受付時にパスポートを提示し、うでに取り付けるICタグによって建物の入出をチェックされます。不正に人が入らないようにするためと、テロなどの対策も兼ねているんでしょうね。

受付、部屋割りも決まり、やっと部屋に入ってゆっくりとすることができました。海外の選手団と対面し、ようやく競技をするんだというモードに切り替わってまいりました。しかし、いろいろな場面で待たされることも多く、ストレスに感じることもあり、睡眠もしっかりとれていないので、かなり疲労がたまってきています。

コロッケじゃないよ

街や建物の様子、食事(なかなか日本人の口に合うとは言い難く)、宿泊施設、どれをとっても普段生活している日本とは異なり、異文化を楽しむこととストレスに感じること、どちらも同じようにありますが、貴重な経験ができています。

大会初日に向けて、寝る前に一度ロボットの組み立て練習を行いました。(不覚にも私はその間に寝落ち…)起きるとロボットは組みあがった状態で、選手の二人は着替えもせずにベッドで寝ていました。実は二人とも学校や部活、テストなどであまり練習をする時間がとれなかったので不安でしたが、なんとかいけそうです。ロボットをバラして明日に備えて、私ももう一度寝ることにしました。

いよいよ大会が始まります。